食品ロスに係る税務上の扱い

投稿者: 管理人 投稿日:

食品業界には、いわゆる「3分の1ルール※」と呼ばれる商習慣があり、食べられるのに捨てられてしまう食品(食品ロス)に係る社会的な問題があります。昨今では、食品ロスの削減への取組みが盛んになってきていることから、通常の販売が困難となった食品をフードバンク等に提供する例が増えてきました。一方で、この場合の会計処理は、損金処理できるのか、あるいは寄附金扱いとなるのか、税務上の判断が曖昧となっていましたが、国税庁の質疑応答事例で、一定の指針が示されることになりました。

・社内ルール等に従って廃棄予定の食品をフードバンクが回収し、実質的に商品の廃棄処理の一環で行われる取引であること。

・フードバンクとの合意書において、提供した食品の転売等の禁止や、その食品の取扱いに関する情報の記録及び保存、結果の報告などのルールを定めており、提供した食品が目的外に使用されないことが担保されていること。また、提供した食品の使途が確認できること。

上記の要件が満たされれば、「フードバンクへの食品の提供=廃棄」とみなすことができるため、提供時に損金算入が可能となります。また、廃棄以外でも、例えば、広告宣伝のため食品を提供する場合には、広告宣伝費として損金の額に算入することができます。

フードバンクに提供された食品は、福祉施設や養護施設、炊き出し等で社会的に利用されることになります。また、フードバンクを上手に活用すれば、会社にとって倉庫代や引取費用が削減できるメリットがあり、食品ロスの削減につながるといった効果もあります。食品業種の皆様には、フードバンクの活用も今後は検討すべき経営課題と思いれます。

・フードバンクへ食品を提供した場合の取扱い(国税庁)

https://www.nta.go.jp/law/shitsugi/hojin/20/11.htm